外構駐車場の舗装方法ごとの特徴とおしゃれに仕上げるコツをプロが解説  

避暑地として人気の高い軽井沢は、住宅や別荘も多く、豊かな自然と美しい景観の調和が魅力です。これから軽井沢に住宅を建てる予定の方は、外構駐車場のデザインに悩まれると思います。


駐車場は、外構の大部分を占め、家全体の印象を左右する重要な部分です。長く使うものだからこそ、おしゃれに仕上げたいですよね?


駐車場の舗装方法にはさまざまなタイプがあり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。注意点を押さえて、住宅や景観に合った自分好みの駐車場を考えていきましょう。


ここでは、軽井沢で外構駐車場のリフォームを検討している方へ向けて、舗装方法ごとの特徴やおしゃれに仕上げるコツをお伝えしていきます。




■駐車場の3つのタイプ「オープン・カーポート・ガレージ」


外構駐車場には3つのタイプがあり、まずはどのタイプでつくるかを決めていきます。

3つのタイプとは、「オープンタイプ」「カーポートタイプ」「ガレージタイプ」です。

それぞれの特徴をみていきましょう。


オープンタイプは、駐車場スペースをコンクリートやアスファルト、砂利で舗装するだけのシンプルなタイプです。工事費用が安く、工期も短く済みます。

デメリットは、屋根や壁がないために雨天時には車が汚れてしまったり、車の乗り降りの際に濡れてしまったりすることです。冬は雪おろしも必要になるため、手間がかかります。


このようなオープンタイプに、柱と屋根を設置したのが、カーポートタイプです。四方を壁で覆われていない状態を指します。カーポートタイプは、雨や雪が降っても車が汚れず、雨天時でも車の乗り降りがしやすい点がメリットです。


柱と屋根のあるカーポートタイプに、四方を壁で囲いシャッターを付けたものが、ガレージタイプです。雨や雪だけでなく、台風などの荒れた天候でも車を綺麗な状態に保ちます。シャッターを閉めればセキュリティ対策も万全です。

屋内で車のメンテナンスもできるので、車好きにはたまらないタイプでしょう。


このように、車を綺麗に保ち、快適に利用するには、カーポートタイプやガレージタイプがおすすめです。

次に舗装方法の種類についてご説明します。




■外構駐車場の舗装方法ごとの特徴


外構駐車場の舗装方法には、いくつかの種類があり、どの素材を選ぶかによって使い勝手や見た目の印象が変わります。


車が直接乗り入れる部分には、負荷に耐えられるよう耐久性のある素材を使います。多く用いられるのは、コンクリートです。コンクリートは耐久性があるだけでなく、手入れもしやすいことから、ベースの素材として重宝されています。


舗装方法ごとのメリット・デメリットをみていきましょう。



・コンクリート

コンクリートは、外構駐車場の舗装で最も人気のある素材です。

平面で滑らかな見た目はすっきりと美しく、傾斜をつければ排水の心配もいりません。フラットなので掃除がしやすい上に、雑草の処理も不要です。


一番のメリットは耐久性の高さにあり、メンテナンスが少なく済むので、維持費を安く抑えられます。

温度変化には強いですが、夏場はコンクリート自体の熱や太陽の照り返しで車内が暑くなってしまうのはデメリットです。



・アスファルト

アスファルトは黒く柔らかい素材で、排水性・静音性に優れています。施工後、5〜6時間程度で固まるため、工期が短く済むこともメリットです。


コンクリートよりも材料費は安く抑えられますが、工事には専用の機械を使う必要があり、工事費が高くなりがちです。そのため、道路や大規模施設の駐車場に使われることが多く、一般家庭の駐車場で使われるケースは稀でしょう。


耐久性の面からみても、アスファルトはおよそ10年といわれているので、修繕時期を考慮して使わなければなりません。同じ場所に重さがかかると凹みやすいこともあり、定期的なメンテナンスは必須です。


色が黒く、おしゃれな駐車場には不向きといえます。



・インターロッキングブロック

インターロッキングブロックとは、レンガ調のコンクリートブロックをかみ合わせながら床に敷き詰める舗装方法のことです。

ブロックは、カラーやサイズ、形などのバリエーションが豊富なので、好みに合ったおしゃれな床を演出できます。商業施設や遊歩道などでもよく見かける素材です。


ブロック自体の耐久年数が長く、ものによっては耐熱性の高いブロックや水はけのいいブロックなど、機能性豊かな商品が開発されています。


一方で、インターロッキングブロックは初期費用が高く、完成までに時間を要する点がデメリットです。



・砂利

外構駐車場で用いられる砂利には2種類あり、一つは河川敷にあるような丸みのある天然石、もう一つは「砕石」といわれ、人工的に砕いたごつごつした形状の石です。


天然石は安定性に欠けるため、荷重のかかる駐車スペースには向いていません。「砕石」であれば角ばった形状が噛み合い、ある程度の安定性を確保できますが、石が跳ねて車が傷つくこともあるため、駐車スペース以外の場所で使うことをおすすめします。


砂利は天然石と人工石に関わらず、手入れが必要です。砂利の間から雑草が生えたり、石が埋もれてだんだんと減ってしまったりするので、継ぎ足すなどの手間がかかります。


天然素材だからこそのメリットは、熱がこもりにくく、水はけがよい点です。部分的に利用するなど、メリットとデメリットを考慮した使い方をするといいでしょう。



・芝生

芝生は見た目の美しさから、おしゃれな駐車場を造るにはおすすめの素材です。天然芝と人工芝があり、使い勝手が異なります。


人工芝は耐久性があり、メンテナンスをせずとも一年中鮮やかな緑が楽しめます。

しかし、車の重みやタイヤの摩擦により劣化してしまうことはあるため、いずれは張り替えが必要でしょう。


天然芝は太陽光が届かないと枯れてしまうことがあり、水やりや刈り込みなどのメンテナンスが必要です。その分、人工芝よりも安価な場合が多くなっています。


どちらも注意点としては、タイヤが乗る部分に敷いてしまうと、車が出入りするたびに芝生が痛んでしまうことです。荷重のかかる部分はコンクリートなどの素材にし、芝生は装飾目的として使用するといいでしょう。



・無舗装(地面むき出し)

外構工事を行わず、地面むき出しのまま駐車場として利用することもできます。

しかし、夏場は土が舞い上がったり、雨天時には水たまりができたりと、いい環境とはいえません。自宅の玄関や道路、車まで汚してしまうリスクもあります。


無舗装は極力避けるようにしましょう。




■外構駐車場で失敗しない為の注意点


外構駐車場でよくある失敗例には「図面で見るよりも実際に使ってみたら狭かった」「カーポートの柱の位置が邪魔だった」などがあります。


駐車スペースの広さは、車のサイズをベースに検討されます。

戸建て住宅で車1台に必要な車庫の広さは「奥行き5.0m×幅2.6m以上」です。これは小型自動車の場合で、将来的に車のサイズを変更する可能性があるかどうかも考慮しなければなりません。


車のサイズに加えて、乗り降りの際のスペースも重要です。一般的に人が通るには60cm程度の幅が必要だといわれています。運転席側はそれ以上のスペースを確保しておきたいところです。


家の前面の道路幅が狭い場合も、駐車スペースを広く取る必要があります。


続いてカーポートの柱が邪魔になってしまう例ですが、こちらも意外と多くあります。

カーポートタイプの柱は2本必要で、左側か右側、または後方を選択できます。駐車スペースから玄関、または道路までの位置関係から決めるとわかりやすいです。後方であれば、車庫入れが苦手な場合でも安心ですが、少々割高になる可能性があります。


再度工事を行うことは容易ではありませんから、さまざまな場合を想定してデザインを考えていきましょう。




■外構駐車場をおしゃれにするコツ



おしゃれな外構駐車場には、実はちょっとしたコツがあります。最も一般的な土間コンクリートは、デザインのコツを押さえているかどうかでダサくもおしゃれにもなり得ます。


せっかくの外構駐車場で後悔しないためにも、外構駐車場をおしゃれにするコツを押さえていきましょう。

ここでは、簡単かつ重要な2つのコツをご紹介します。



・駐車場の一部を別の素材でアクセント

床のベースにコンクリートを使用し、別の素材をアクセントに加えることで、シンプルかつスタイリッシュな駐車場になります。


色の対比が美しい組み合わせといえば、白系のコンクリートに人工芝、または白系のコンクリートに赤いレンガ調のタイルです。白と緑の爽やかな対比や、白と赤のコントラストが非常におしゃれです。

コンクリートをベースにすれば、タイルや砂利など複数の素材を組み合わせて、複雑なデザインをつくることもできます。


デザイン性だけでなく、コンクリートの間に溝をつくって人工芝や砂利を敷けば、コンクリートのひび割れを防ぐことができ、複数の車を駐車する際の目印にもなるので一石二鳥です。



・コンクリートは目地の入れ方が肝心

コンクリートは、目地の入れ方次第で印象ががらりと変わります。

規則的な十文字斬りはシンプルで手入れも楽ですが、手抜き感が出てしまい、おしゃれにこだわっているようには見えません。


十文字斬りのコツは、少し目地をズラすことです。前後にズラしたり、斜めに入れたりすれば、シンプルながらもスタイリッシュな印象を与えられます。


単に目地をズラせばいいというわけではありません。美しいデザインとして知られる建物には「白銀比」、別名「大和比」が使われています。伊勢神宮や法隆寺の五重塔がいい例です。この比率で目地をデザインすれば、品がよくおしゃれな駐車場がつくれます。




■まとめ

景観の美しい軽井沢で、住宅や別荘の外構駐車場をおしゃれにするために、舗装方法の種類からデザインのコツまでご紹介しました。


株式会社 天照では、軽井沢や群馬県を中心に駐車場の外構・エクステリア工事を手がけています。地域の気候や景観に合わせたデザイン性の高い外構工事を得意としており、ご要望に合わせた提案が可能です。

お客さまの生活に寄り添い、メンテナンスが楽で長持ちする駐車場を心がけています。


外構駐車場をおしゃれにアレンジしたい方、デザインのイメージはあるけれど、どの業者に頼んだらいいかわからない方など、外構駐車場でお悩みの方は、ぜひ天照へご相談ください。