玄関アプローチを階段にしたいと思っていても、おしゃれな雰囲気にできるのか、どんなことに気をつけたらいいのか、わからないことが多くてお困りの方もいるのではないでしょうか。
そもそも玄関アプローチとは、敷地の入口から玄関までの通路のことを指します。この玄関アプローチの部分に外構階段を設置するかどうかを迷われている方もいるでしょう。
今回は玄関アプローチを階段にしたい方や設置をお悩みの方へ向けて、外構階段設置のメリットや注意点についてご紹介します。
■玄関のアプローチに階段を設置するメリット
玄関のアプローチに階段を設置すると、見た目はもちろん、実用性の面でもさまざまなメリットがあります。ここでは主なメリットを3つ紹介するので、参考にしてみてください。
・自宅外観がおしゃれな雰囲気になる
玄関アプローチに階段があると、華やかでおしゃれな雰囲気を演出しやすくなります。階段があることで奥行きが感じられるようになり、さらに使用する素材の色や柄によっては空間のアクセントにもなります。
階段の形状にはさまざまな種類があるので、どのような雰囲気にしたいかによって好みのタイプを選びましょう。土台となる部分を少しへこませた浮き階段(フローティングステップ)や、広さのある大きな踏み板など、どのスタイルの階段を採用するかによって印象が大きく異なります。
また、デザイン性の高いタイルやレンガを使うと、おしゃれな雰囲気を作りやすくなります。外壁や屋根なども含めた全体のバランスを考えて、素材を決めるようにしましょう。
・自宅の安全性を高められる
玄関アプローチの階段は、自宅の安全性を高める役割もあります。例えば、玄関アプローチに階段があることで、小さなお子さんの飛び出しを抑制する効果が期待できます。特に玄関から道路までの距離が近い場合、親が鍵を閉めている間にお子さんが駆け出していっては危険です。玄関を出てすぐに階段があることで、急に道路へ飛び出してしまうことを抑制してくれるでしょう。
また、玄関アプローチの階段は、防犯性を高める効果も期待できます。門扉からすぐに玄関ドアがあると、外からでもドアの奥まで見えてしまうため、プライバシーの観点からも心配です。階段があることで門扉から玄関ドアまでにある程度の距離を確保でき、さらに不審者の侵入にも気付きやすくなるでしょう。
・水害に強い
玄関アプローチに階段を設置するということは、必然的に家が建つ場所も高くなります。立つ場所が高ければ、それだけ水害に強い家であるといえるでしょう。水害対策として基礎を高くする方法は一般的であり、海抜の低い地域や浸水の危険性のある地域の場合は特に検討の余地があるといえます。
■外構の階段で注意すべきこと
玄関アプローチに階段を設置したい場合、気をつけておくべきポイントがいくつかあります。せっかく玄関アプローチに階段を設置しても、使いにくかったら本末転倒ですよね。ここでは5つの注意点を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
・階段の高さ・奥行を適切な寸法にする
使いやすく安全性の高い階段にするためには、階段の高さと奥行きを適切な寸法にすることが重要です。特に小さなお子さんや年配の方がいる場合、歩きやすさに配慮しなければ転倒のリスクが高まり危険です。
一般的には、足を乗せる面である踏み板は300mm以上、各段の高さである蹴上は150mm以下が望ましいとされています。段数が多くなりそうな場合は踊り場を設けると、より安全性が高まります。
・横幅を確保する
使い勝手や安全性の面から、階段の横幅も適切に確保する必要があります。大人と子どもが2人並んで歩いたり、すれ違ったりすることを考えると、120cm程度の横幅があると安心です。また、大きな荷物を運ぶときのことを考えても、横幅の確保は重要です。
どうしてもスペースの確保ができないという場合でも、階段の横幅が80cm以下になってしまうとかなり窮屈に感じるでしょう。幅が狭いと歩きにくく、安全面からも心配です。スペースが狭い場合でも、80cm以上の幅を確保できるようにしましょう。
・滑らない素材にする
階段は室内外問わず転倒のリスクを回避したい場所であるため、滑りにくい素材を選ぶことが重要です。外構で使用する滑りにくい素材として特におすすめなのは、「天然石」と「インターロッキング」です。
天然石は産地によって特徴がさまざまですが、外構に使用する場合は雨の日のことを考え、表面にわずかな凹凸があるタイプを選びましょう。平滑なタイプは光沢もあり見た目の美しさはありますが、雨の日は特に滑りやすくなってしまうため危険です。凹凸のあるタイプの天然石は、ダークな色味のものは重厚感を、ライトな色味のものは華やかな印象のアプローチを演出してくれます。
インターロッキングとは、コンクリートでできたブロックに吸水性を持たせた舗装材のことを指します。水はけの良さや強度の高さから公共の場でもよく用いられており、安全面で信頼のおける素材です。色や表面の風合い、サイズのバリエーションが豊富で、レンガのようにピースを組み合わせて敷き詰めるため、見た目のアクセントにもなりおすすめです。
・老後を考えて手すりをつける
玄関アプローチの階段は毎日上り下りする場所なので、誰もが上り下りしやすい状態を考える必要があります。年配の方や小さいお子さん、足腰が弱い方などにとっては、少しの段差でも手すりがあるだけで各段に上り下りが楽になります。また、今は家族全員が元気で手すりは必要ないと思っても、怪我などで急に手すりの必要性を感じる場面が出てくるかもしれません。
手すりには地面に固定する支柱式と、壁に固定する壁付きのタイプがあります。高さが2段になっているものや転落防止柵がついたものなど、種類もさまざまです。階段の形状や家族の状況に合わせて適切なタイプの手すりを設置しましょう。
・必要に応じて屋根や照明をつける
階段を安全に上り下りするためには、必要に応じて屋根や照明をつけるのも効果的です。階段のすぐそばに駐車場がある場合、屋根があると雨の日でも濡れずに玄関まで行けるため便利です。また、荷物が多い場合や小さいお子さんがいる場合、傘を差して階段を上り下りするのは大変なので、屋根があると安心でしょう。
暗くなってから階段の上り下りをする際は、照明の存在も重要です。暗いところで階段の上り下りをするのは、足元が見えず危険です。夜でも安全に上り下りができるよう、適切な位置に照明を設置しましょう。
■階段の代わりはスロープ設置がおすすめ!
階段設置のイメージがあまり湧かない方や車椅子を使用する場合は、階段よりもスロープの設置がおすすめです。また、ベビーカーや自転車を玄関の中に片付けたい場合もスロープがあると便利です。
ただし、階段よりもスロープの方が設置に手間や費用がかかるため、必要性の有無を十分に検討する必要があります。また、ゆるやかなスロープを設置するには、門扉から玄関まである程度の距離が必要です。十分な距離がないと急勾配のスロープになってしまい、せっかくのスロープも使いにくくなってしまいます。
階段とスロープのどちらを設置するかについては、スペースや使い勝手、家族の状況などを踏まえて考えられると良いでしょう。
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